民事再生とは？手続きの流れやメリット・デメリットを解説

民事再生とは、負債が重なり経済的に苦しい立場にある債務者が、裁判所に申立てを行い、再生計画を通じて債権者と債務者間の権利関係を調整し経済生活を立て直す方法です。民事再生法を中心とした法律に規定されています。

具体的には、債務を減額してもらったり、支払期限を先延ばしにしてもらうことができます。一方で、破産とは異なり完全に免除にはならないというデメリットがあります。

民事再生の利用条件、そして弁済開始までの流れはどのようなものでしょうか。
民事再生にも色々あるのですが、多くの方がご検討されるのは個人再生です。利用条件は大きく2つあります。
1つ目は『個人である債務者のうち,将来において継続的に又は反復して収入を得る見込み』があることです(民事再生法221条1項)。
たとえば、会社勤めの正社員の方であれば、今後も正社員として継続的に収入があると見込まれますから、再生計画次第では返済が可能と判断されます。この点がどう判断されるかは個人の状況によって異なります。
2つ目は、『再生債権の総額…が五千万円を超えない』ことです(同条)。
債務額が5000万円以上の場合や、その債務が法人のものである場合には個人再生を用いることはできませんが、民事再生を用いることができます。民事再生を用いる場合は、個人再生よりも手続が厳格で、踏むべきステップも多いのですが、こちらも利用可能です。

では、どのような手順で民事再生は行われるのでしょうか。おおまかに6つのステップに分けることができます。
まず、弁護士に依頼します。その後の債権者との連絡は弁護士が行いますので、督促などは停止します。
次に、裁判所に対して個人再生/民事再生を申立てます。
再生手続の開始決定がされたら、どのようにして弁済していくのかという再生計画案を裁判所が定めた期日までに提出します。
裁判所は、申立人から提出された再生計画案に対する債権者の同意・不同意を基にして、裁判所が再生計画案の認可・不認可を決定します。
再生計画案が認可されたら、上記計画に基づいて弁済を開始します。

以上が民事再生の大まかな流れです。民事再生は、裁判所が関与する手続きですので、法律の専門家である弁護士と協力して行うことで、安心して手続きを進めることかできます。

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